2021年度の夏期講習は途中で夏期講習中止を余儀なくされた塾もあります。特に受験を目前に控えた受験生にとっては、志望校対策を行う後期授業もいつどうなることかわからない状態です。

夏期講習の中止

2021年度現在の6年生は、感染拡大防止のため5年生の時に3か月の休講措置がとられています。

ですので、総復習を行う6年生の夏期講習が非常に大切だったわけですが、塾によっては夏期講習が途中で中止になってしまった校舎もあるでしょう。

オンラインやZoomでの授業に切り替えた塾もあるでしょうし、お子さんが濃厚接触者でなければ個別指導や家庭教師に切り替えたご家庭もあるのではないでしょうか。

入塾をした小学校低学年の頃には予想もしなかったことが次々と起こり、親御さんも精神的に疲れてしまっていることでしょう。

さらに、追い打ちをかけるように、感染は拡大しており、これでは後期志望校対策も、いつ塾でクラスターが起こり、校舎が閉まるかわからない状況です。

また、新学期がスタートし、万が一にも学校で感染してしまえば、塾も長期間お休みしなければならなくなりますので、その点でも緊張状態にあるのではないでしょうか。

過去問から弱点強化

5年生での休講と6年生での夏期講習中止と積み残しを抱えたまま後期授業がスタートするご家庭があるかもしれませんが、受験を撤退しない限り後期は始まります。

この時点でできることとしては、塾のテストや過去問から弱点をみつけ強化していくことです。

2021年度の6年生に関しては、全員が何らかの積み残しを抱えていると考え、その上で受験に臨むしかありません。

後期に入ると積み残しを復習している時間はあまりとれませんので、毎回のテストや過去問から苦手箇所を見つけ、そこを潰していくという作業をくり返していく方が効率的に復習をすることができます。

気持ちのスイッチがはいらない

進学塾は団体戦のようなもので、自習室の雰囲気や教室の雰囲気から子供達が徐々に周りの空気を感じ取り、やる気スイッチがはいるのですが、感染拡大防止のため自習室を解放していない塾もあります。

そのような場合は、なかなかお子さんのスイッチが入らず、親御さんの方が焦ってしまうこともあるのではないでしょうか。

そのような時には、叱るよりも志望校の過去問を解き、採点をさせ、現状の点数と昨年度の合格平均点とどれほどの差があるのか、お子さん自身に確認をさせ、気持ちを切り替えさせるしかありません。

夏期講習が終わった時点では、まだ過去問はそれほど点数がとれないのが一般的ですが、お子さんの気持ちを切り替えるひとつのきっかけとなる可能性は十分にあります。

さまざまな選択

2021年度は後期授業が無事にすすむのかもわかりません。

金銭的に余裕のあるご家庭は個別指導や家庭教師に切り替える可能性もあります。

ですが、金銭的に厳しいご家庭では、受験自体を取りやめるか、進学塾へ通い続けるしかありません。

進学塾の先生方は子供たちを誰よりも近くで見てきた先生方です。どのような状況になろうと、出来得る限りの最大限の努力をしてくださいます。

ですので、あまり不安にならずに、塾の方針に従いコツコツと勉強を積み重ねることが合格への近道かもしれません。

そのために、親御さんは食事と睡眠時間の管理に気を配り、お子さんが体調を崩すことがないようにしましょう。

また、特にワクチンがまだ打てないお子さんに関しては、感染するリスクが高いような行動を取らないように気を配りましょう。

ボイスカウンセラー
齋藤 唯衣(さいとう ゆい)

まとめ

2021年中学受験~夏期講習中止、後期はどうなる?~
夏期講習の中止
過去問から弱点強化
さまざまな選択