親が認知症や高齢となり自立した生活が難しくなったとき、要支援要介護 認定 を受けて、なんらかの介護保険サービスを検討されるご家庭が多くあります。

それでは、要支援・要介護認定を受けるための審査の 難易度 はどれくらいのものなのでしょうか。

要支援・要介護認定の流れ

なんらかの介護サービスを必要とするとき、窓口がわからない場合には、まずはご両親のお住いの地域の市役所や保健所に相談をし、窓口を案内してもらうと、スムーズに申請手続きに入れます。

通常は、お住いの地域の地域包括支援センターで要介護認定の申請をおこないますと、介護認定調査員がご自宅や病院に訪れ調査を行うという流れになります。

要支援・要介護認定には50問以上の聞き取り調査があります。おおまかな内容といたしましては、身体機能について、日常生活における介助の必要性の有無などに関して質問をされ、調査時間は1時間前後になる場合が多いようです。

ここで、大切なことはご両親の状態をなるべく正確に把握していただき、適正な認定をおろしてもらうということです。

介護認定調査の時にはご家族も一緒に

普段はほとんど寝たきりや、生活の大部分で介助が必要なご高齢の方でも、調査員がきたときだけ頑張ってしまう方々がよくいらっしゃいます。

これは、プライドという問題もありますし、そもそも動物的に弱っていることを相手に悟られないという本能なのかもしれませんし、もしくは「人に迷惑をかけてはいけない」という日本文化(風習)なのかもしれません。

理由はさておき、調査員が来た時だけ「火事場のバカ力」的な、底力を発揮してしまうご高齢の方が多くいらっしゃいます。

問題は、その底力が普段はだせず、ご家族の方が介助なり介護をしているという点です。

ですので、ご高齢の方だけで調査を受けると、自立した生活ができると調査員が判断し、実際の状態よりも軽い認定がおりてしまう可能性があります。

また、例え既にできない事でも、ご高齢の方だけで調査に臨まれますと、「できます。」と、答えてしまうこともあります。

これも、現実はできていなくても、ご高齢の方にとっては「できている」つもりでいるので、「できます。」という答えになります。

その他にも、排泄に問題があったとしても、正直にそのことを伝えることができず、「できます。」と答えてしまうこともあります。

ですので、介護認定調査の日にはご高齢のご両親だけではなく、ご家族も同席されることが賢明です。

準備しておくと良いもの

日常生活の問題点や課題、困っていることなどをまとめ、調査員に読んで頂くと良いかもしれません。

やはり、「できていない」ことを、ご高齢の両親の前で言えないような雰囲気の場合、本当の状態を伝える手段としては、文章というカタチになるのではないでしょうか。

また、お医者さんの意見書も認定の上では重要な役割をしめます。

特に認知症が進んでいる場合など、ご両親が怒りっぽくなっている場合には、あまり「できない」ことを「できない」と言い過ぎると、怒って調査員を追い返してしまう方もいらっしゃいますので、文章や動画など、調査員の方にこっそり見てもらえるようなものを準備しておくと良いかもしれません。

動画に関しては、普段の介助の様子や、問題行動がある場合にはその問題行動が起きている場面を録画しておくと、わかりやすいかと思います。

ボイスカウンセラー
齋藤 唯衣(さいとう ゆい)

まとめ

要支援・要介護認定の難易度、ここだけは押さえておきたい(前編)!
要支援・要介護認定の流れ
介護認定調査の時にはご家族も一緒に
準備しておくと良いもの