2020年、今年は内部生、外部生(一般生)ともに夏期講習を検討されるご家庭もあります。外部生(一般生)であっても、休校中の遅れから夏期講習を検討されるご家庭もあるでしょうし、内部生であっても夏期講習のタイトなスケジュールから夏期講習は受講しないと判断されるご家庭もあることと思います。

タイトなスケジュール

毎年、夏休みになると内部生・外部生ともに、夏期講習を受講するご家庭が多くあります。ですが、今年はコロナの影響から夏休みが短縮され、学校と夏期講習が重なってしまっています。

もちろん、塾側は学校に配慮しておりますので、学校と塾、両方通うことのできるタイムスケジュールにはなっています。例えば、日中は学校へ行き、夏期講習が夕方から夜にかけて行われるケースなどです。

このようなタイトなスケジュールの場合、心配なのは子供の体力と心の問題です。

夏期講習は体力勝負

高学年での夏期講習は、平常時でも体力を消耗します。講習や合宿などで、休める日は1週間に満たないこともあります。

ですが、今年はその状態に学校授業がプラスされます。

各塾、それぞれに授業時間を短縮したり、授業日数を削ったり、日数を増やすことによりコマ数を確保するなど、それぞれ工夫を凝らしいます。また、オンラインでの受講を選択することのできる塾もあります。

本来は身体や心をしっかりやすめせるはずの夏休みですから、この期間に学校と塾のダブルスクールは子供にとっては負担の大きいものです。

ですが、前期は2月と6月、そして7月の中旬までと、2か月半しか授業を受講していません。

受験の8割を学習すると言われている5年生、そして「夏が受験の天王山」、「夏を制する者が受験を制する」と言われている6年生は否が応でも夏期講習を受講せざるを得ない状況です。

ここで気を付けなければならないのがお子さんの体力です。普段でも学校と塾のダブルスクールをこなす子供達の体力は限界ラインにきています。

ですが、今年の夏は引き続き夏期講習と塾のダブルスクールですので、体力の限界を超える可能性があります。

学校も塾もただ通うだけならできますが、学習の定着を考えれば家庭学習の時間をそれなりに確保しなければなりません。

ムリをすれば、学校も夏期講習も中途半端になってしまう可能性もあります。ですので、体力に心配があるのでしたら、学校や塾の先生にも相談し、体力の調整を行うことが大切です。

ここで無理をして、秋や冬に響いてしまうと元も子もありません。

子供の心のケア

夏期講習と学校というタイトなスケジュールのなか、体力の次に心配されるのが「心の問題」です。

この夏は、朝から昼過ぎまで学校へいき、夕方から夜まで塾で過ごすという生活スタイルになります。

学校や塾には友達もいて、授業の勢いもたすけて、元気に過ごせるかもしれませんが、お家に帰れば、その疲れが一気にでます。

はじめは「疲れ」というカタチかもしれませんが、次第に「やる気がしない」という言葉に変わっていきます。これは、心身ともに疲れているサインです。

こういう時には、家庭学習は短めにすませ、ゆっくりお風呂に入り早めに就寝させることが回復への近道です。

また、親御さんがお子さんの話しに耳を傾けることが大切です。大人であっても、人に話を聞いてもらうと心が楽になることがありますよね。子供も同じように話しを聞いてもらうことによって満足することもあります。

今年は、コロナの影響もあり外へ気分転換にでかけることは難しいです。ですので、お子さんもストレスが溜まりやすい状況に陥ることが予想されます。

ついつい目の前の受験のことで大人は頭がいっぱいになりがちですが、一緒に近所を散歩したり、小さい頃のように30分程度読み聞かせをしてあげるだけでも、子供は親に甘えられ心が穏やかになることもあります。

体力調整、十分な睡眠、ガス抜き、これらのことを行っても、お子さんの気持ちがギスギスしている、もしくは家庭全体の雰囲気が悪くなっている、このような方はお早めにご相談ください。

お子さんと一緒に過ごせる夏休みはそれほど長くはありません。小さい頃しか一緒に過ごせないからこそ、その夏休みを不仲や喧嘩で終わらせて欲しくはありません。

ボイスカウンセラー
齋藤 唯衣(さいとう ゆい)

まとめ

2020年中学受験~夏期講習と学校の両立はできるのか?~
タイトなスケジュール
夏期講習は体力勝負
子供の心のケア