昨今、妊娠中やお子さんが小さいうちから夫婦関係破綻してしまうご夫婦がいらっしゃいます。

不貞行為やDVなどがあるわけでもなく、一見何が問題なのかもわからないケースも多いのですが、会話の減少から始まり、最終的には必要なことはスマホのメッセージでのやり取り、という夫婦関係になってしまうようです。

夫婦間の会話の減少

以前から夫婦間の会話がなくってしまうというような話は聞きましたが、スマホが普及した5,6年前頃から夫婦間の会話がLINEのみという話を耳にするようになりました。

以前との大きな違いは、「子供が大きくなり夫婦間の会話がなくなった」と、いうわけではないという点です。

「結婚して日が浅い」、「まだ第一子を妊娠したばかり」、「まだ子供が小さい」、そういう会話が豊富になりそうな時期に、すでに夫婦間の会話がメッセージでのやり取りだけになってしまいコミュニケーションが取れないという状態になってしまっているようです。

性格の不一致

日本で多い離婚事由のひとつに性格の不一致というものがあります。

結婚前はお互い「ない」ものに惹かれたのかもしれませんが、結婚して生活を共にするようになると、性格や価値観の違いに違和感を覚え、最終的には相手に幻滅してしまうこともあります。

また、結婚前は生活を共にしているわけではありませんので、癖のある部分やあまり良くない面を知らなかったということもあげられます。

そういう面が、結婚をして生活を共にすると、徐々に表面化し、考え方や価値観の違いに疲れてしまうこともあります。

本音と建て前

日本には「本音」と「建て前」という文化があります。

社会では「建て前」、家では「本音」。こういう方の場合ですと、お付き合いしていただけの頃と、一緒に生活をはじめてからでは、相手の性格が変わったように見えてしまうこともあります。

すると、結婚前は「常識ある人」だったのに、結婚してからちょっと「変わった人」になってしまい、自分の思い描いていた結婚生活とは違う生活になってしまうことがあります。

このような時に日本では「人を見る目がない方が悪い」などと、揶揄されることがありますが、本当にそうでしょうか。

「物事を斜め上から見る人」なら見抜けるかもしれませんが、「素直な人」は人の表と裏を見抜くことは難しいことです。

ましてや、人生経験の浅い若い方にとってはさらに難しいこととなります。

デバイス世代

現在の50歳代以下は若い頃からパソコンや携帯電話を使いこなしている世代です。

ですので、そもそも「話す」ことより、「文字」伝達に慣れた世代とも言えます。

そういう世代にとって緊急な用件は話すけれど、たわいもない話しはメッセージで時間のある時にやり取りをすることが一般的です。

この手法はコミュニケーションをとっているようにも感じますが、タイムラグが発生しているので、時間をおいた意見交換のようなもので、体面や電話での話し合いとは性質が異なります。

ですので、そもそも対面での話し合いに慣れていない世代ということができるのかもしれません。

会話がない

上記のように、考え方や価値観の違いなどから大きな喧嘩をするわけではないけど、次第に会話が減り、ラインやメールだけの会話になってしまうこともあります。

スマホやアイフォンが普及したことにより、より便利な世の中になりましたが、世の中が便利になればなるほど、人は忙しくなり、喧嘩をする時間も話し合う時間もなくなり、用件はメッセージで一方的に送るという手段が成り立つようになり、気が付ければ連絡事項以外の会話をしていない、という状況に陥ることがあります。

一見、夫婦関係が破綻しているのかそうでないのか、よくわからない状況ですが、夫婦のどちらか一方がその状況に不満を抱えているのであれば、コミュニケーションの方法を見直した方がよいタイミングと言えるでしょう。

ボイス カウンセラー
齋藤 唯衣(さいとう ゆい)

まとめ

これって、夫婦関係が破綻している?~会話がない~
夫婦間の会話の減少
性格の不一致
本音と建て前
デバイス世代
会話がない