近年、自己肯定感を上げるという考え方を耳にすることが多くなりました。では、自己肯定感とは何であり、自己肯定感を上げるとはどのようなことなのでしょうか。

自己肯定感とは

自己肯定感とは、自分自身を認める力のようなものです。自分自身に満足しているのであれば自己肯定感が高いとなります。

ですので、どういう生き方をしていようと「自分自身に満足している」状態なら、自己肯定感が高いと、言うことができます。

逆に、どんなに恵まれた環境で生きていようと「自分自身に満足していない」状態ならば、自己肯定感が低いと、いうことになります。

ですので、自己肯定感とは環境よりも、考え方や捉え方に左右されることになります。

その点を考えますと、ストレスに強い方は自己肯定感が高く、ストレスに弱い方は自己肯定感が低くなりがちともいうことができます。

日本人はなぜ自己肯定感が低い?

日本人は自己肯定感が低いと言われていますが、なぜ自己肯定感が低いのでしょうか。

日本には「謙遜」という文化があります。謙遜することが美徳のように捉えられています。

大人になればわかることなのですが、この「謙遜」は素直な子供たちにはわかりづらいものです。

周りの大人達がいくら褒めてくれても、親(保護者)は「そんなことありませんよ。」と、謙遜します。

親(保護者)からすれば、相手が「本音」を言っているのか、「建て前」を言っているのかわかりませんし、どちらにしろ「謙遜」が美徳とされる文化ですから、「謙遜」しなければ「変わった人」という扱いを受けてしまいます。

大人には大人の事情がありますが、子供は素直な生き物なので、「そんなことありませんよ。」と返答する親(保護者)の言葉を聞き、素直に「そんなことないんだ。本当はそういう風に思っていたんだ。こんなに頑張っているのにわかってくれていなかったんだ。」と、考えてしまうのです。

ここで、「自分は認められていなかった。」、「誰にもわかってもらえない」と、感じてしまい自分自身に満足することができなくなってしまいます。

なかには、「もっと頑張らないと!!」と、自らハードルを上げてしまうお子さんもいます。

これでは、なかなか自分自身を認めるということが難しくなってしまいますが、こういう過程を経て大人になったのが、今の私たち大人です。

そして、良し悪しはともかく、現代の子供たちに「自己肯定感を高くする」ための育児を試みているのです。

そして、年配の祖父母世代から「最近の親は~。」と、また否定をされる状況へと陥っています。

こういう状況ですので、よほどストレスに強いか、自分に自信がない限り、他者に否定される自分自身に満足しろと、言われても難しいのではないでしょうか。

他者に親切にする

自己肯定感を高めるもう一つの手段として他者に親切にする「社会貢献」という方法があります。

簡単に言うと、「人に親切にしたら感謝された。」、「人に親切にしたら、自分も親切にされた。」というような経験です。

このような方法でも人は自分自身を認められるようになるのですが、最近では「偽善」という言葉を通り越して、誹謗中傷されることも、「八方美人」と揶揄されることもありますし、逆にトラブルに巻き込まれることもありますので、少し気を付けなければならない方法かもしれません。

自己肯定感を上げる方法

先ほども書きましたが、自己肯定感とは自分自身に満足するということです。ですので、本来、自己肯定感に高いも低いもありません。

「ありのままの自分」を受け入れることが自己肯定感の高さにつながります。

それでも、「今の自分のに満足できない。」、「自分の置かれている状況に満足できない」ということもあります。

そういう時には、達成できそうな小さな目標をひとつ作り、それをクリアし、自分自身を褒めてあげる、もしクリアできなくても自分自身を慰めてあげる、そういう些細な行動を積み重ねてみましょう。

今より少し自分に自信が持てるようになるかもしれません。

ボイスカウンセラー
齋藤 唯衣(さいとう ゆい)

まとめ

自己肯定感を上げる方法~自己肯定感は上げられるのか?~
日本人はなぜ自己肯定感が低い?
他者に親切にする
自己肯定感を上げる方法