親が 毒親 であるとき、自立してからはある程度の距離を保ちあまり関わらないようにして生きてきた人も多くいます。

ですが、そんな親でも 介護 が必要になった時、また毒親と対峙しなければならない時がやってきます。

親戚からの連絡

親が毒親であると、成人して家を離れ、ほとんど親と連絡をとらなくなるケースがあります。

結婚して子供ができれば連絡はするでしょうが、必要以上に関わらないと決め、程よい距離をご両親と保っている方もいますし、場合によっては「電話に出ない」、「帰省しない」というように絶縁状態に近い状態で過ごされている方もいらっしゃいます。

ですが、親が年を取り、身体が不自由になってしまったり、認知症を患ってしまった時に連絡がきます。

「どうするべきなのか。」と、考えているうちに、大抵は親族から連絡がくるようになります。

複雑な気持ちではあっても、さすがに親戚に迷惑をかけ続けるわけいかないという想いから、毒親と関わらなければならない状況に追いやられます。

毒親の元に育った子は優しすぎる

そもそも毒親の元で育った方は優しすぎるという傾向とやらなければならないという真面目さを持った方が多くいます。

ですので、一旦、ご両親と関わってしまうと、どこまでも介護のために尽力してしまう傾向があります。

もしかすると、そのなかには「自分を認めて欲しい。」、「小さい時のことを謝って欲しい。」と、言う気持ちがあるのかもしれません。

子供の頃、親に否定され続け育ったから、せめて最後くらい自分を認めて欲しい、産んで良かったと言って欲しい、そう思うことは自然なことです。

ですが、残念なことに親が変わることはほぼありません。

どこまで毒親に関わるべきなのか線引きをする

毒親を介護する時、まず考えなければならないことは、ご自分の家族を守るということです。

毒親の介護がご自分の家族に悪影響を及ぼしてしまう場合、またご自分のお子さんに悪影響を及ぼしてしまう場合には、ある程度線引きをして毒親と関わらなければなりません。

例えば、福祉サービスや施設の契約だけはするということでも良いと思います。

もし、多少なりとも毒親の介護に関わらなければならない状況でしたら、昼間はデイサービスやヘルパーサービスを利用し、月に何度かはショートステイを利用するなどして、少しでも人に任せる時間を作るということも大切です。

介護で避けたい事態

介護で避けたい事態とは、親と共倒れになってしまうことです。

特に毒親の場合、ヘルパーサービスやデイサービスを嫌がり、「子供が親の面倒をみるのは当たり前だ。」と、無茶を通そうとする方もいらっしゃいます。

「負担になり過ぎない程度に」という一般常識が通用しないばかりか、自分のことしか考えていないような発言をする毒親の方もいらっしゃいます。

そのような時、あまり毒親の言う通りにし過ぎてしまうと、介護をする側が仕事を辞めないといけなくなり、生活が成り立たなくなってしまうこともありますし、お子さんがいらっしゃる方の場合、育児に支障がでてしまうことも考えられます。

ですので、親を大切に想う気持ちは素晴らしいですが、体力、気力にも限界がありますので、無理のない範囲で介護を行うことが、家族全員にとってバランスの良い生活になるのではないでしょうか。

あまりに毒親がワガママを通そうとするときには、ご自分のご兄弟や親戚、ケアマネジャーに相談をすると良い解決方法がみつかるかもしれません。

ボイスカウンセラー
齋藤 唯衣(さいとう ゆい)

まとめ

毒親でも介護をしないといけないの?
親戚からの連絡
毒親の元に育った子は優しすぎる
どこまで毒親に関わるべきなのか線引きをする
介護で避けたい事態