中学受験における難点とは、ただ知識を詰め込む(獲得する)ことではない、という点でしょう。ただ、知識を詰め込むだけでも幼い子供たちにとっては大変な作業なのですが、この詰め込ん知識を活用しなければならないという点が最大の難関のようにも思います。

中学受験における問題点

まず、中学受験で問われる能力は「考える力」ではなく「情報処理能力」です。

そして、情報処理をするためには、まず大量の知識が必要となります。

もちろん、小学校の学習だけで得られる知識だけでは「知識の活用」という面では足りませんので、学習範囲が中学、高校の一部まで及びます。

まだ10歳ちょっとの子供達がこれだけの膨大な知識を獲得するだけでも大変なことなのですが、それだけでは点数になりません。

覚えた知識と知識を活用し(情報処理し)、解答を導かなければならないのです。

情報処理能力という問題点

WISKなどの知能検査を受けるとわかるのですが、ワーキングメモリーや処理速度というものには発達の速度が関係します。

ですので、この分野が弱いお子さんは情報処理能力が問われるような問題は高速で処理することが困難になります。

本来、その分野が弱いのか、まだ発達の段階にあるのかは各々のお子さんによって異なりますが、処理速度が発達の段階にある、これから伸びるお子さんにとっては、情報処理能力を問うような問題では苦戦する可能性があります。

自頭の良さ

自頭の良い子は、「なんで?」と疑問に思う力があり、自分の頭で考える力があるのですが、中学受験では不利になることがあります。

なぜなら、中学受験では短期間に大量の知識を獲得、活用する力(資料を読み解く力)を養わなければならないので、「なんで」にあまり時間を費やすことができないからです。

本来であれば、自頭の良い子が受かるべき中学受験なのですが、実際は親や先生に従順なお子さんの方が受かりやすいという傾向があります。

中学受験って課金ゲームって本当?

実際に進学塾に通われている方はご存じかと思いますが、現代の中学受験は自頭の良さより、どれだけ課金したかで別れるようなところはあります。

例えば、塾のオプション授業もそうですし、なかには進学塾だけではなく個別塾や、科目専門の塾に通われていたり、家庭教師がついているお子さんもいらっしゃいます。

なかなか一人で勉強がすすめられないお子さんや、苦手科目があるお子さん、塾の授業についていけないお子さん、または塾のテスト対策のために他塾に通われるお子さんなど、さまざまではありますが、進学塾にプラスして家庭教師や塾に通われているお子さんは存在します。

そういうお子さんと比較すると、どうしても不安になる部分はあるかと思います。

ですが、進学塾に通い、ひとりで勉強をこなしてきたお子さんには「主体性」があります。「考える力」が養われます。

そういう点では、課金ゲームというものには一長一短があるようにも思います。

ボイス カウンセラー
齋藤 唯衣(さいとう ゆい)

まとめ

中学受験の難点とは?~無法地帯な中学受験~
中学受験における問題点
情報処理能力という問題点
自頭の良さ
中学受験って課金ゲームって本当?