ギフテッド と聞くと理性的でスマートなイメージをお持ちの方が多いかもしれません。ですが、実際のギフテッドの 子育て は非常に 難しい ものです。

どう育てて良いか悩むことも多いですし、その子自身の持っているパワーに親御さんの方が疲弊してしまうこともありますし、周囲の態度に精神的に参ってしまうこともあります。

ギフテッドのお子さんは気難しい?

ギフテッドのお子さんは正義感が強く、博愛主義の子が多くいます。時には、自分自身に対してだけではなく、相手にも同じ正義感や正しさを求めてしまうこともあります。

ですので、大人が矛盾をしたことを言えば、納得できませんし、腹も立ちますし、そういう大人を信頼することもできなくなってしまいます。

親御さんの言っていることに矛盾を感じれば、自分の意見を主張しますし、学校の先生が怒っていたり、矛盾したことを言えば、学校という場が信頼できなくなり、あまり学校へ行かなくなってしまうこともあります。

大人からすれば、気難しいと感じることも多いですし、慎重に言葉を選び、伝える努力をしないといけませんので、疲れてしまうこともあります。

これが、業務時間であればそれほど苦痛ではないのかもしれませんが、子育ては24時間365日続きます。親御さんも疲れて言葉が端的になってしまう瞬間もあります。

ですが、例えそういう状況であっても、ギフテッドの子たちの正しさは変りませんので、自己主張をし、矛盾を指摘してきます。

その状況が、お子さんが巣立つ日まで続くわけですので、皆さんが考えている以上に親御さんにとっては苦行になります。

認められないギフテッドの能力

日本で認められる能力はテストの点です。テストの点が良い子たちが最難関校と呼ばれる学校に入学し、有名大学に進学していきます。

ですが、ギフテッドの能力はテストで得点する能力ではなく、発想力や創造性といったところにあります。

確かにギフテッドの子どもは習得が早いです。

ですが、ギフテッドの子どもたちにとって、いかにミスなく計算するかも、漢字の画数やバランスなども重要ではなく、また計算の途中式も重要ではありません。

社会や理科の記述問題でも、わざわざ理由まで書いたりしません。彼らにとっては、それは前提としてあるため、結果しか書かないこともしばしばです。

ですが、残念なことに、これでは点数をとれないのが日本のテスト(入試)です。

日本の入試(テスト)は正確さを求めるものですので、指示をされたことを的確に反復し、得点をする練習をこなした子どもたちが高得点をだし、入試を突破していきます。

ですので、能力があっても、その能力は日本の入試で求められている能力とは異なるため、親御さん自身、どう育てていって良いかわからなくなってしまうことも多々あります。

ギフテッドを受け入れる土壌が日本にはない

残念なことに日本の入試システムというものは、「いわれたことを素直にこなせる素直な子ども」が勝ち残る世界です。

ですので、ギフテッドの子どものように自分の頭で考え、試行錯誤し、何かを見出し、探求していく子ども達には入試システムそのものがあっていないと感じます。

また、こういう子ども達にあった教育というものが日本ではまだまだ公的に提供されている状態ではありません。

支援学級や情緒学級というものは提供されていますが、ギフテッドの子ども達が自分たちの特性にあった学びの場が提供されていないということは悲しいことですし、親御さんにとっても頭の痛い問題となります。

ボイス カウンセラー
齋藤 唯衣(さいとう ゆい)

まとめ

ギフテッドの子育ては難しい
ギフテッドのお子さんは気難しい?
認められないギフテッドの能力
ギフテッドを受け入れる土壌が日本にはない