お子さんなり、ご自身などが発達障害かもしれないと感じた時、発達障害の診断は必要なのでしょうか。

発達障害の診断はどうつくのか?

まず、発達障害の診断をいただくためには、発達検査を受けなければなりません。

ビネー式やWISC(ウィスク)といった検査が一般的ですが、その検査を受けることにより、どれくらい各分野の発達に差があるのかがわかります。

各分野の差が大きく発達に凸凹がみられれば、発達障害という診断がつきます。

また、平均知能が70~75未満の場合は、知的障害の診断がつくこともあります。

知的障害の診断がつくか、どうかは各市町村で設定された数値が違いますので、お住いの地域のホームページなどで確認してください。

発達障害の診断はあった方が良いのか?

発達障害の場合には、診断をいただくかどうかは難しい問題です。

お子さんの場合でしたら、日常生活や学校生活に支障をきたしているのか?と、いうことがポイントになります。

大人の場合でしたら、仕事で困っているかどうか?ということが判断基準になるのではないでしょうか。

例えば、学校でお友達とのトラブルが続く、授業を妨害してしまう、大人であれば仕事が続かず転々としてしまう、仕事でのミスがあまりに多すぎる、2次障害を発症してしまった。

このような場合には、発達障害の診断があった方が、周囲の人間がサポートしやすいという利点があります。

また、療育やデイサービスなど福祉サービスが受けたい場合は、発達障害の診断があった方が良いです。

大人の方でしたら、発達障害が原因となりミスが多い、転職が多い場合、また発達障害が原因となり2次障害を引き起こし、仕事に行けなくなってしまった場合には、発達障害の診断を受けても良いと思います。

診断を受けることによって精神障害者保健福祉手帳の申請もおこなえますので、状況によっては障害者年金を受給し、無理のない範囲で働くことが可能となるかもしれません。

発達障害の診断が必要ない場合

発達障害の診断が必要ないケースとしては、知的障害がなく、学校生活や家庭での生活、または職場で大きな問題を抱えていないケースです。

日常生活で困ったことがあったとしても、その対処法を知っており、ご自分やご家族で対処されている場合は、大きく困るような出来事はありません。

また、周囲の人間が「この人はこういう人だ。」と、取り扱い方を理解されている場合も、それほど困ったことは起こりません。

発達障害の診断を必要とするか否かは、ご本人や周りがどれくらい困っているか、ということだと思います。

それほど困ることなく、生活してこられた方の場合には発達障害の診断は必要ないのではないでしょうか。

ボイスカウンセラー
齋藤 唯衣(さいとう ゆい)

まとめ

発達障害の診断は必要なのだろうか?
発達障害の診断はどうつくのか?
発達障害の診断はあった方が良いのか?
発達障害の診断が必要ない場合